新たにすばらしいフレンチアブサンが日本に輸入されました。
アブサン ラ シャルロット
Absinthe La CHARLOTTE
19世紀当時のレシピをもとに生産している商品です。
ラベルも当時のデザインをそのまま採用しています。
今年生産分の新しいラベルには大きく堂々と”ABSINTHE”と
記載がされています。
フランスでは去年末やっとラベルに”ABSINTHE"(アブサン)と
表記すること、つまりアブサンの合法化がされたので
今回入荷分は新ラベルです。
アルテミシアアブサンという植物を使った蒸留酒、
なんて周りくどい表記ではなくなりました。
フランスの第二のアブサンの町フュジェロールの蒸溜所、
ポール デボアール社の製品です。
ポンタリエの町からしばらく北上したあたり、
こちらもスイスとの国境とわりと近くにあります。
アブサンが解禁になる100年以上も前からアブサンを作っていた
老舗の酒造メーカーです。
リキュールやフルーツブランデー、そしておいしいアブサンを作ることで有名です。
先祖代々受け継がれている家族経営の小さな会社です。
Bar Tramチームは昨年パリから500km以上も長ーい長いドライビングで工場見学に行ってまいりました。
ごく近所には他にも数件のアブサンを作る蒸溜所があります。
このシャルロットも伝統的な製法に従い、砂糖、人工保存料、人工着色料等の化学物質
は無添加のリアルアブサン。
主原料ハーブは蒸溜所近くの自社農園で栽培されるの高品質ワーム
ウッド(ニガヨモギ)を使用しています。
写真では刈入れ風景はかなりのアナログぶりです。
(2003年ころの写真だそう)
ブドウ由来のベースアルコールを使用しています。
グレープスピリッツは味と香りにも当然大きな影響を与えています。
ハーブのフレーバーに奥深い
香りを加え、ほのかな甘みを感じます。
こちらのハーブを乾燥させる場所は毎年アブサンフェスが開かれる
スイスのアブサン発祥の土地、ヴァル ド トラベールの
小さな町、ボベレーゼに現存する当時の乾燥小屋とかなり雰囲気は近いです。
しかし工場は小さいながらも近代化されています。
小ぶりな蒸留器です。
貯蔵庫とビン詰めの機械
使用しているハーブは
フランス産ワームウッド(ニガヨモギ)、
グリーンアニス、フェンネル、ヒソップ、コリアンダー、メリッサなど
材料のハーブ類を別々に蒸留し
レシピに基づいて配合、
その後、色付けと風味付けのために数種のハーブをさらに
浸漬して作られます。
アルコール度は55°と
アブサンの中では軽めの方に入ります。
ストレートでも飲めてしまうくらい、マイルドな口当たり。
苦みは穏やかで初めてアブサンを飲む方にも
抵抗が少ないタイプです。
とても華やかな香り、花の香りさえ連想させます。
白濁の速度も特徴的です。
ドリップするときも加水することで甘みが増すので、
甘党の方以外は角砂糖は必要ないかも知れません。
入れるとしても1g程度の小さめのものがおすすめです。
シャルロットとはおそらくラベルに描かれている女性の名前と思われます。
アルテミシアシリーズのアブサンを作るブニョンさんの製品にも
”シャルロット”の記載があります。
そちらはアブサン禁止後、おいしいアブサンをつくるスイスの有名な
密造者の名前からとったそうで、レシピも彼女のものにヒントを得ているそう。
こちらのシャルロットさんはいったいどんな人だったんでしょうか?
あるいは同一人物?
シャルロットという名前には、小さい、女性的、自由の意味があるそうです。
このアブサンの名前としても合ってるような気がします。
Cheers, Ms Charlotte!
Bar Tram & Trench (i)